Nichecraft文庫

たまには純情
成島秀和・セリザワケイコ
玉城 守は、たった一人で2人の娘を育ててきた。
妻の忘れ形見である娘たちの護身のため、リビングに「道場」を開設し、一撃必殺の技を教えていた。
【この技は相手の命に関わる技だから、絶対に使っちゃいけない。しかしいざ使うときには、絶対に躊躇するな】

「何を矛盾したことを……」
長女のカホは、家事と勉学を両立する大学院生。たいそう真面目に育ったが、胸にはこっそり夢があった。
「もっと強くなりたい!」
ノリノリで技を研鑽した女子高生の次女のミカリ。いつのまにか育てていたのは、禁忌を破る欲求だった。

シュッ。
シュシュッ。
リビングでスイング、スイング続ける父娘の右足が、愛も涙も蹴り上げる。
NSBN-017     
B6版・ 102ページ
2014年7月31日初版発行